建築は、それだけで存在してはいません。敷地の形状や周辺の環境は千差万別で、それぞれに見合った建築、それぞれにふさわしい空間のあり方があります。
そしてなにより、どのような方々が、どのようにそこで過ごしたいのかが設計の大きな鍵となります。
住宅であればなおさらで、家族が時を重ねるかけがえのない場所となるべく、最適の空間をつくりたいと考えています。
建築家としての私の原点とも言えるのが、自宅です。シンプルでありながら力強い骨格を持ち、周辺の緑を取り込みながら豊かな気持ちになれるよう、心を砕いて設計しました。
ものをつくることを深く理解したいという思いから、施工も自ら行いました。
完成から15年以上たちますが、毎日この空間で過ごし、建築の力というものを再認識しています。
ここには私自身の設計事務所もあります。
まずはぜひ、この設計事務所兼住居にいらしていただき、建築が持つ魅力というものを感じていただければと思います。